オンデマンドは安いの?オフセットは業者向け?デジタルオフセットってなに?

こんにちは、ベストプリントスタッフKです。

以前、専門用語についての記事を書かせていただきました所、意外にも同じ業界の方々から反響をいただきました。

本日はそんな印刷業界の方から、印刷の前には欠かせないデザイン業界の方まで、
知っているようでよく分からない印刷方式の違いについて、デザインから見た違いを書いてみようと思います。

版があるから高い、品質に差がある。大事なのはそこじゃない!?

ここに来た方というのは何となくオンデマンド、オフセットという言葉は知っている方が多いと思います。
そんな方が印刷方式について調べた時によく出くわすのが、『オンデマンドはon demand=「要求があり次第」で安く早く!』『オフセットは版を作るので大量印刷で高品質なもの!』というようなものではないでしょうか。

しかし、この2つの違いが語られるようになって10年以上、
印刷技術は日進月歩で進んでいますが、情報は当時のまま止まっています。
(かくいうスタッフK、デザイン出身ですがこの違い調べるのすごく苦労しました、、)

この2つの印刷の仕方はベストプリントサイト内こちらのページに任せるとしまして、
今回は印刷の出来上がりから見た違いについて比較します。

大きな違いは粉末トナーか液体インクか

オンデマンド(ここでは多く場合利用される粉末トナー機)とオフセットでの一番の違いは印刷する際に色を出す箇所が「粉末トナーを熱と圧力で定着させるオンデマンド」と「液体インクを版を用いて定着させる染み込ませるオフセット」(液体の為、紙によりインクが染み込むまたは沈みやすい)の違いがあります。
※訂正:技術としてオフセット=染み込ませる。事が主ではなく、コーティングのある紙などは表面の定着のみになります。オンデマンド、オフセット共にさらに技術的な詳細は多岐にわたるため今回は割愛致します。
表現に誤解があるかもしれないとご意見がありました為、表現を変更、追記いたしました。

主にこの2つの違いから、それぞれに得意な事と苦手な事が異なります。
この得意不得意を頭に入れておかないと、折角こだわったデザインを作ったのに

・納期優先でオンデマンドにしたらやはりイマイチ
・品質にこだわってるからうちはオフセット!なのにイメージと違う、、、

というようなすれ違いが起きてしまいます。

 

それぞれが得意な事って??

設備によっても違いがありますが、大まかな特徴として以下のようなものがあります。

◆オンデマンド印刷

・トナーを乗せているため、やや光沢があり紙面から「浮き感」が出る
・少部数でもページの分かれている冊子やチケットなどのバリアブル印刷が得意
・インクを乾燥させる工程がないので急ぎの追加印刷がしやすい
×広範囲のベタ塗やグラデーションが苦手
×特色の再現はできない

このような特徴から、「白地に企業のロゴや写真を印象付けたい」「カッチリとした堅実さを出したい」「特殊紙の手触りと印刷箇所の目立ち加減にメリハリを付けたい」といった目的に向いています。
×逆に「特殊紙にベタ塗で手触りを残したい」「コーティング系の紙で光沢を抑えたい」といった場合にはオフセットをお勧めします。

◆オフセット印刷

・細い線や小さな文字など微妙な違いを出しやすい
・金や銀、蛍光色などの多色刷りができる
・印刷箇所に紙の手触りをそのまま残すことができる
×版ズレが起きる場合や、インクが乾いた後に色が変化しやすく色ムラになりやすい
×K100%の文字や線が、やや細めに印刷される場合がある

こういった違いからオンデマンドとは逆に、「手触りを紙面にも残したい」タブロイド新聞や特殊紙へのベタ塗背景の印刷物。
子供向けに「柔らかい紙で馴染むイラストで」制作する中綴じ冊子など幅が広い品質のものを配布向けに大量に複製するのに向いています。
×光沢を出す際にデザインや紙を工夫する必要がある。内容が少しづつ違うような印刷物には向かない

 

デジタルオフセットってなんぞや

ここ数年、両者の間を埋めるべく開発されたのが液体インク(トナー)で版を作らずに少部数印刷や特色に対応したデジタルオフセットという方式です。

それじゃあいいことだらけじゃないか!と思いますが、もちろんこちらにも得意不得意があります。

◆デジタルオフセット印刷の特徴

デジタルオフセットと呼ばれるものは主にhp社IndigoとKodak社のNexPressという印刷機を用いたもので、普及率がまだ低く価格を抑えきれていないことや、特徴を理解したデザイナーが少ないといった課題があります。

そんな中でこの方式が向いているものは前出2つの間にある、
「少部数でベタ塗や印刷箇所の手触りを優先した印刷」「特色やオフセットで実現できることを色ムラを抑えて作りたい」といった目的の際に適しています。
×苦手な事として、肌色や薄色の写真、K80%以下のグレーや薄い色の印刷の際にうまく輪郭が出ない。版ズレがオフセットより起きやすいなどがあります。

そして次世代の印刷方式は、、、

印刷技術は日進月歩
そう頭で書いた通り様々な技術が現在も研究されています。
昨年行われたdrupa(4年に1度行われる印刷の見本市。行きたかった、、、)で注目を集めたのは意外にも「インクジェット」方式でした。
インクジェットの響きには少し懐かしさすら覚える人の方が多いかと思いますが、2012年の展示会から昨年、そして現在と着実に実用化へ向けて動き出している次世代インクジェット機が近い将来の印刷の主役となるかもしれませんね。

 

さて、今回は「分かっているようで分からない」印刷方式による違いについて書いてきましたがいかがでしたでしょうか?
当然知っているという方も、改めて再認識した方も、
デジタルやイメージから印刷物は形に残る物ですので、同じ印刷物でも特徴をうまくとらえてどちらも試しながら楽しんでみては!?